自分を知れば、発達障害でも長く楽しく働ける!
最近は、知能が高く、職場定着率が高い発達障害者の雇用に前向きに取り組む企業が増えています。これまで仕事に悩んできた人にとっては、発達障害に理解を示してくれる企業が増えることはチャンスだと言えるでしょう。これを生かすためにも、発達障害当事者の側にも努力も必要になります。本書は、発達障害当事者が自分自身を理解し、長く希望の職場に定着するための「自分のトリセツ」です。
自分の特性に合った仕事に就くためには、まず自分の特性を知っておくことが大切です。特に把握しておきたいのが、以下の3点になります。
“・発達凸凹の高さ(深さ)が想定している仕事にどう影響するか? ・そこで考えうる対処方法 ・必要な配慮”
次に、行きたい会社等にどこまで必要な配慮が求められるかという情報収集が必要です。就きたい仕事であっても、障害者求人のない会社であれば一般求人にトライするしかありません。そこでカギとなるのが本人の特性理解であり、これを見誤ると短期間に退職することになってしまいます。
また、いざ仕事を始めるにあたっても、気を付けたいことがあります。
例えば、挨拶。発達障害者の多くは、挨拶が不得手です。著者が挨拶と雑談が苦手だという人にその理由を尋ねると次のように答えたとのこと。
“・挨拶のタイミングがわからない (会話の切れ目がつかめず、しゃべり出しが難しい) ・心にもないことを言えない (意味のない雑談や社交辞令に抵抗がある) ・意味のない(薄い)会話が苦手 (明確な目的のない会話の必然性を感じない)”
言われてみれば、もっともな意見です。しかし、著者は、それでも挨拶は必要だといいます。その理由は、挨拶が「自分は敵じゃない」ことを示す行動だから。互いに仲間であることが確認できれば、緊張感がやわらぎ、親しみを持って会話をすすめることができます。ゆえに挨拶は自分からすることに意義があるのです。
仕事に悩む発達障害者はもちろん、「もしかしたら…」と思う人でも、本書は役に立ちそうです。特に発達障害の当事者や、支援する人達の生の声には勇気づけられるのではないでしょうか。(中山寒稀)
本書は、『職場のあの人、もしかして発達障害?と思ったら』とともに、1つのたまご(企画)から生まれた書籍です。
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