多様性の時代の当事者を支える家族のジレンマ
ごく普通の円満な夫婦であり、ごく普通の中年男性だったはずのご主人が、ある日、女性ホルモン剤を服用していることが発覚します。 やがてご主人は、肉体的にも女性になっていき、離婚した上で戸籍上の性別も女性に変更しました。
本書は、妻の立場から性別が変わっていく配偶者を見守り続けた体験記です。
トランスジェンダーは、当事者がもっとも悩み苦しんできたという印象があります。「見かけが変わるだけで、中身が変わるわけではない」「本人の意志を尊重してあげるべきだ」という意見が一般的でしょう。
しかし、ご家族も大きな悩みを抱えるのが現状です。
外見以上に性格が変わってしまい、家族であってもこれまでと同じような関係性を維持できなくなっていきます。誰かに相談しても、「本人の意志を尊重すべき」という風潮から、疎外感や孤独感を深まるばかりです。
そんなご主人を支え、理解しようとする著者に対し、ご主人は、はやる気持ちを抑えきれず性別移行を進めていきます。 当事者であるご主人と、翻弄されていく著者はどのような道を選ぶのでしょうか。
多様性が重要視される一方で、陰で多様性を受け入れ支えることに尽力する人がいる。そんな現実が赤裸々に描かれています。 身近にトランスジェンダーの方がいる人はもちろん、自分の性別に違和感がある人には、非常に参考になる本です。(中山寒稀)
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そして夫は、完全な女性になった