single-column_book.php
2024 年 02 月 28 日

がんの壁 60代・70代・80代で乗り越える

著者:

佐藤典宏

出版社:

飛鳥新社
医療実用書

高齢がん患者の最新情報。年齢を理由にがん治療をあきらめなくていい

本書の著者であるがん専門医の佐藤典宏医師によると、かつてがんの手術を受けるために入院している患者さんの上限は60代だったそうです。 しかし、現在は患者さんの多くが70代から80代であり、高齢の患者さんが増えています。

その一方で、高齢者のがんに対する理解が進んでおらず、提供される医療やケアは万全ではないといいます。

高齢のがん患者さんがぶつかるであろう数々の「がんの壁」の乗り越え方を紹介するのが本書です。

「がんの壁」は、一つではありません。心理的な壁、持病の壁、社会的な壁、認知機能、体力、栄養、医師や家族とのコミュニケーションの壁など、数多くの壁があり、治療や治療後、老後の生活は、それらの壁を乗り越えられるかどうかで決まります。

がん治療というと、医師頼みになってしまいがちです。しかし、自分でできることも少なくありません。

たとえば高齢のがん患者さんの治療を左右する重要な要因のひとつが「筋肉」です。 がんになると体を動かすことが減るだけでなく、「炎症性サイトカイン」が血液中に流れ出し、筋肉を分解してしまいます。

筋肉をつけることで、術後の回復が早い、合併症のリスクが減る、抗がん剤の副作用が軽減するだけでなく、免疫細胞が増える、筋肉から抗がん物質から分泌されるなど多くのメリットが得られます。

著者によると、「がんは情報戦」です。 本書では、情報収集の方法から、病院の選び方、治療の選択、死亡リスクを下げるセルフケア、高齢者ならではのがんとの向き合い方について紹介されています。

そのほかにも自分でできる努力はたくさんあります。ポジティブにがんと向き合うことができるようになりそうな一冊です。(中山寒稀)

【ご購入はこちら▶】がんの壁 60代・70代・80代で乗り越える

【おすすめの記事▶】“世界一わかりやすい”最新糖尿病対策 こうすれば100歳まで元気に長生きできる

【医療・健康の本を出版するなら▶】出版企画をお持ちの方へ

【本を出版したい人のために▶】セミナーのご案内

がんの壁 60代・70代・80代で乗り越える