結果を出す組織にリーダーはいらない
本書で学べるのは、教師という立ち位置から、客観的な目線で取り組む組織マネジメント。人を動かし、育てることの意味を考えさせられる一冊です。
著者は、16年間公立中学校や上海日本人学校で子どもや若手教員を指導してきた元教師のくればやしひろあきさんです。その経験を生かし、現在は、組織マネジメントのサポートをしています。
本書では、自分で考え、行動できる人を育成し、自走する組織を作る方法を紹介しています。
著者がプロデュ―スしたイベントでは、事前にボランティアスタッフ100名の役割分担を決めずにスタートしたそうです。それにもかかわらず、イベントのメッセージアプリに必要なことを投げるだけで、いろいろなことが滞りなく決まっていきました。それぞれのスタッフが自主的に行動することで、イベントの運営ができたのです。
そこで最も必要とされない存在は、リーダーである著者であり、それが自身が目指している組織だと言います。
一般的な組織は、リーダーが指示を出し、その指示にスタッフが従うという上下関係で指揮系統をつくっています。一方で、著者の目指す「自走する組織」は、それぞれが当事者意識を持って考え、組織としての最適解を心に置いて行動し、協力し合ってより大きな成果に導いていく組織です。そのためには、横断的につながり合うフラットな関係が必要であり、あえて役割を作らないことが大切だと著者は言っています。
自走する組織のリーダーはあくまでも脇役になります。気付かないところでさまざまな形で組織に関わり、組織を運営・マネジメントする教育者のような役割がリーダーなのです。
従来のイメージを払しょくするリーダー像が生れる一冊です。(中山寒稀)
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