不登校の子を持つ親の不安は、子どもの本音を知らないから
ここ数年、不登校の子どもが増加し続けているそうです。しかし、必ずしもそれが悪いことだと言い切れないというのが、本書の著者で不登校カウンセラーの阿部伸一さんです。
ストレスやプレッシャーなどの「心のケガ」を負っている子どもが増えていることは、決してよいことではありません。一方で、これまで「休む選択(=不登校)」をできなかった子が、身も心も削って、親から無理やり学校へ行かされるような事例が減ってきたともいえると著者は言っています。
不登校の子どもを持つ親にとってみれば、将来のことや友達がいないなど、不安は尽きません。なによりも、不登校の本人が何を考えてるのか、全く分からない。
例えば、「明日は学校に行く」と約束したのに、いざ朝になるとやっぱり登校できないということがあります。親は、期待していたのでガッカリしてしまいますが、それは「イクイク詐偽」でも、子どもが嘘をついているわけでもないそうです。「明日は行く」と口にした瞬間から、子どもは不安や緊張がはじまり、プレッシャーがかかった結果、余計に朝起きられないということになってしまいます。
そんな時、親は「行く」と意思表示した過程を評価し、結果として起きられなかったという事実は、別のことと考えることが必要だと言っています。
子ども達も、うまく伝えられないだけで、本当は親から理解してほしいと思っているのだそうです。
本書では、そんな子どもたちの気持ちを代弁してくれるので、親は「わからない」「理解できない」不安から抜け出すことができます。また、親子の距離を縮めることで、肩の力を抜いて第一歩が踏み出すことができそうな一冊です。(中山寒稀)
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