マンガはトレーニングで上達する! 本気でマンガを学んでみよう
ちゃんとマンガを学びたい。でも専門学校に行くのは難しい…という方におすすめなのが、本書です。著者は、連載各徳作家や新人賞受賞者を50名以上排出しているマンガ教室「いるかM.B.A.」代表の田中裕久さん。本書では、キャラクター作りから、企画、プロットなど、著者の経験から抽出したマンガを作るための技術や方法論がまとめられています。
著者によると、マンガを描くことは、一般的に考えられているほど難しくはないそうです。
マンガを描くために欠かせないのは才能だと思いきや、8~9割は誰でも再現できる技術であり、トレーニングで習得できるとのこと。
著者の学校では、スキルマップを次の7つの項目に分け、さらにそれを5段階で評価し、必要なスキルを言語化しています。商業雑誌に持ち込みをしたり、新人賞に投稿する場合は、編集者も同じように採点していることが多いそうです。
“(1)企画(アイデア) (2)構成(ストーリー) (3)エピソード (4)キャラクター (5)セリフ (6)演出 (7)画面構成”
ここで気を付けたいのが、すべての項目が「まあまあ」の原稿。いわば、「オール3の原稿」には、読者も編集者も魅力を感じないとのこと。逆に最も喜ばれるのが、「粗削りだけど光るものがある原稿なのだそうです。
その例にあげているのが『進撃の巨人』。第1巻の画力や画面構成に4点、5点をつける人はいないとしながらも、「読者が感情移入したキャラクターは突然死なない」という暗黙のルールを破り、巨人の怖さ、世界観が斬新だったと言います。その結果、11年半にわたって連載されました。
おもしろいマンガの裏側を垣間見られる一冊です。なんとなく読んでいるマンガは、実際にはかなり作り込まれていて、感性や才能が大切という先入観を覆されます。プロデビューしたい人、SNSで読まれるマンガを描きたい人と思っている人は、ぜひご参考に。(中山寒稀)
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