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2021 年 09 月 14 日

小児科医が教える 子どもの脳の成長段階で「そのとき、いちばん大切なこと」

著者:

奥山 力

出版社:

日本実業出版社
子育て実用書

幼児期から思春期まで。いつでも始められる「楽育」のすすめ

子育ては悩みの連続です。そこで頼りになるのが、育児書。でも、育児書どおりに子育てしているのに、なぜかうまくいかない。一生懸命な親御さんほど、不安を感じている人も多いのではないでしょうか。

しかし、本書の著者は、子育てをしっかり行うことは、育児書に書いてあることを守ることではないといいます。その理由は、育児書に書いてある子は、自分の子ではないから。子どもは一人ひとり違うのです。

本書の著者は、小児科医の奥山力先生。親が「子供の脳の成長のメカニズム」を理解し、「子どもの視点」でかかわるスキルを身につけることをすすめています。それにより、肩の力を抜いて、気楽に子育てに関わる楽しさを感じる「楽育」ができるようになるとのこと。

親が困ってしまうことのひとつに、幼児期の子どもの「ギャー!」とパニックになる行動があります。親としては困った行動なのですが、悪いことではないと著者はいっています。

脳は、「促進するネットワーク」と「抑制するネットワーク」がお互いを制御するようにできています。「成熟脳」では抑制系に働くネットワークは、「未熟脳」では促進系に働いています。そのため、幼児期には制御できないネットワークを残しておくことで「成熟脳」になった時に、抑制系がよく働くようになるのです。そのため、「ギャー」となっても、それを認めてあげることが理性的な人間に成長することにつながります。

逆に厳しすぎる対応をしてしまうとネットワークのつながりが粗雑になってしまうとのこと。そのときに子どもを従わせることができても、前頭機能が発達して自我が芽生える思春期になると逆に感情や行動の制御が難しくなってしまうのです。そうなると、思春期に激しい混乱の時期を迎える可能性が高くなります。

“子どもの成長は、ある一時期の「点<結果>」でみるのではなく、「線<過程>」で、さらにいえば「立体的<変化>」にみてほしいのです。”

子育て中の親の悩みは尽きないもの。それは、親が自分の想像する「いい子」に育てたいからなのかもしれません。本書は、子どもの視点を大切にした育児を推奨しています。また、脳のメカニズムに応じて対処するので、親も客観的な視点で見られるようになり、安心できそうです。(中山寒稀)

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小児科医が教える 子どもの脳の成長段階で「そのとき、いちばん大切なこと」