ほっておくのが最高の投資戦略!
老後2000万円問題が話題になったのは、2019年。では、「定年までに2000万円を貯めれば安心」と考えていいのでしょうか。
本書に登場するのは、小学校6年生の京子ちゃん。老後にお金がたくさんのお金が必要であることを耳にし、金融教育研究所の佐々木所長に相談をします。
現在、夫婦で受給できる年金の額は、月22万円程度。月の生活費が26万円とすると、差額は4万円になります。100歳まで生きるとすると、4万円×12ヶ月×35年(100歳-65歳)=1680万円の不足に。2000万円あれば、それを切り崩しながら生活することができます。ところが、佐々木所長の試算によると、京子ちゃんの世代にの年金の額は月13万円程度。そうであれば、京子ちゃんの老後の蓄えは、5500万円程度が必要になります。
5500万円を貯金するのは大変ですよね。そこで、本書では資産運用で老後資金を準備する方法を紹介しています。著者のシミュレーションによると、平均リターン5%の毎月4万円ずつの積み立て投資を40年間すると、1920万円を積み立てることになります。さらに4184万円の運用益がつき、合計で6104万円が得られる計算になります。
でも、いきなり投資を始めるのは、なかなかハードルが高いもの。本書では、小学生でもわかるように、iDeCo、つみたてNISAを中心に、資産形成の基礎を学ぶことができます。著者は、本書にも登場する金融教育研究所代表の佐々木裕平さん。簡単ラクチン、ほったらかし投資で、知識ゼロからの資産づくりを提案しています。
著者がすすめているのが、積み立て投資。自分が決めた金融商品を毎月同じ日に同じ金額で買い続けるというもの。最初に手続きをするだけで、あとは何もする必要がありません。投資を専門家に任せるという方法もありますが、将来の値動きはプロでもわからないため、手数料分を損しないためにも著者は、自分で投資することをすすめています。
著者曰く、これからは素人でも投資が当たり前に。これから投資を始める超初心者でも、基本的な考え方や用語、投資の方法について、わかりやすく説明されています。投資をしてみたいけどよくわからない、不安…という方におすすめです。(中山寒稀)
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