負のスパイラルから抜け出して、時間を生み出す仕事術
やりたいことはあるけど、時間がない。そう感じることはありませんか? 就業時間内に仕事が終わらない、下手したら休日出勤、たまの休みは疲れ切って寝てばかり。自分の時間なんて考えられない…。本書によると、労働基準法で定められている労働時間を超え、週60時間以上働く人が397万人もいるそうです。そうなると、やりたいことは定年退職して、老後にならなきゃできないなんてことになってしまいますね。
老後を考える前に、まずは「今」を見直してみましょう。本書の著者は、心理とマーケティングを融合させたビジネスコンサルタントの田場信広さんです。自分の集中力を引き出し、効率の良い仕事術を身につけることで、時間を有効活用する方法を紹介しています。
たとえば、たくさんの仕事をバリバリと片付けている人は、大量の仕事を同時に処理しているように見えます。しかし、コンピューターのCPU(中央演算装置)にあたる脳の「前頭前野」は、シングルタスクしかできないという特徴があるため、マルチタスクは存在しません。同時進行しているように見える人も、実はタスクの高速切り替えをしているだけなのです。
気を付けたいのは、頻繁なタスクの切り替えは記憶力や理解度が低下し、脳の老化を促す可能性があること。マルチタスクはできるだけ避けたほうがいいのです。どうしてもマルチタスクを使わなければいけないという心理に陥るのは、気が散っている証拠。良い成果が出せる態勢ではないため、そんな時は気分転換も大切だと著者はいっています。
また、頭の中で同じような思考を繰り返し、先に進まなくなってしまうときがあります。いわゆる堂々巡りという状態。そんなときは、解決しなければいけない問題や悩みを抱えていることが多いため、他人に相談するか、話だけでも聞いてもらうことをすすめています。思考の迷路に迷い込んだ状態では、最高のパフォーマンスを発揮することができません。まずは、脳を整理し、万全の態勢で臨むことをが必要なのです。
確かに、集中できていないときほど、あれもこれもやらなきゃいけないと「マルチタスク」になりがちです。そして、気ばかり焦り、なかなかはかどらないままに、時間だけが過ぎていく……。我が身を省みて、反省しつつ読みました。
本書では、集中力を高めるための方法や、自分のあり方や環境のつくり方など、さまざまな方法が紹介されています。オフィス勤務、テレワーク勤務にかかわらず、集中力して、効率よく仕事終わらせたいと考えている人におすすめです。(中山寒稀)
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