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2021 年 01 月 09 日

本番でいつもの実力を発揮できる 受験合格のためのメンタルトレーニング

著者:

岡島弥也、石津貴代(監修)

出版社:

辰巳出版
実用書

受験も「心・技・体」。プレッシャーに負けない、心の鍛え方

来る日も来る日も勉強し、準備万端で臨んだはずの受験。模試では合格間違いなしの点数で、何の問題もなかったはず。それなのに受験に失敗。著者の教え子には、毎年のように本番で実力を出せずに涙を飲むという生徒がいたそうです。どんなに勉強を頑張っても本番でその実力を発揮できない、「本番に弱い子」は、あきらめるしかないのでしょうか。

本書の著者は、予備校講師の岡島卓也氏。合格には「学力×メンタル」が必要であり、きちんとした科学的根拠に基づき構築されたメンタルトレーニングを行うことにより、どんな状況でもベストパフォーマンスを出せるようになります。

受験のメンタルを鍛えるためには勉強するだけでは足りません。勉強は、武道の「心・技・体」でいうと、「技・体」に該当します。「心(メンタル)」の状態を意識し、強化してこそ、本番で実力を発揮できるようになります。

学力が充分にあったにもかかわらず、受験に失敗してしまったA君。予備校に入学したものの、入試の失敗を引きずり、成績も伸び悩んでいたそうです。「どうせやったってダメだ」とネガティブな発言をするA君に、著者は日記をつけるように勧めました。日記には2つのルールがあります。

“[1]ネガティブな言葉は使わず、「~できた」というようにプラスの言葉を使う

[2]できたことを1日3つ以上、毎日続ける”

最初は、「勉強がはかどらなかった」などのできなかったことはたくさん出てきても、できたことは書けなかったそうです。しかし、辛抱強く日記を書くことで、少しずつできることが書けるようになっていったそうです。

そして、脳細胞が新しくなる、3カ月が経ったころに、ネガティブな思考からポジティブな思考へ書き換えができるようになりました。自信がないと感情に支配、振り回されますが、自信がつくことにより、前向きになり、感情の振り幅が減るのだそうです。そうなると冷静に状況を客観視できるようになります。その結果、A君は着実に成績を伸ばし、本番でも実力を発揮して、見事、志望校に合格することができました。

そもそもネガティブな感情で心がいっぱいになってしまうのは、どんな時でしょうか。

“ネガティブな感情はコントロールできないものをコントロールしようとする、その心から発生しているのです”

自分がコントロールできるのは、「自分」と「今」だけ。過去や未来、時間や天気、自分以外の人の感情や考え方、行動などはコントロールしたくてもできません。もし、ネガティブな感情を持ってしまったときは、その感情に引きずられずに切り替えルことが大切です。

そのテクニックにはいくつかあります。

たとえば、不安を成仏させる方法。不安は、わからないものに対して起こります。不安を解消するためには、わからないものを実際の数値などをだして「わかるもの」にすればいいのです。受験勉強の範囲が広すぎてどこから手を付けていいかわからずに途方に暮れてしまったら、ざっとスキミングをして、どこを重点的にやるかをチェックし、ページ数を書き出す。それを1日何ページやればいいのかを計算して、作業を細分化します。

また、インターネットで情報収集をしたり、親、先生などにアドバイスを求める方法もあります。不安は放っておくとどんどん膨張していくので、早いタイミングで「わかるもの」にすることが得策なのだそうです。

また、緊張や不安という感情は体と密接に関係しています。人はメンタルが落ち込むと視線が下がり、猫背になります。その身体反応とは逆の動き、すなわち顔を上げて視線は空へむけ、肩甲骨を引き寄せ胸を張ることで、気分が上がります。そうやって、体から脳をだますことができます。

「本番に強い子」になるメンタルは、その直前から始めても間に合いません。勉強だけでなく、早い段階からメンタルの準備をはじめ、「心・技・体」を整えて、受験に臨むことが必要です。

本書は、受験以外にも、プレッシャーに弱い、大切な場面で失敗してしまうなどの「本番に弱い」という悩みにも効果がありそうです。(中山寒稀)

本書は『受験親必読! 「本番に弱い」を克服するメンタルトレーニング』(産業能率大学出版部)とともに、1つのたまご(企画)から生まれた書籍です。

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