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2020 年 12 月 22 日

やらなければいけない一戸建てリフォーム

著者:

高橋 みちる

出版社:

自由国民社
実用書

長く快適にマイホームに住み続けるために必要なのは「家の寿命を伸ばすリフォーム」

一戸建てのマイホームも長く住んでいると、汚れが目立ったり、水回りが傷んできたり…。そこで考えるのがリフォームでしょう。内装、外装、設備のフルリフォームで、新築のように生まれ変わり快適な生活に……だけでは足りないというのが本書の著者。リフォームコンサルタントの高橋みちるさんです。

マンションには、「長期修繕計画」があり、人任せにしておいても構造体の寿命を延ばすための修繕を計画的にしていくシステムがあります。しかし、一戸建ての場合は、自分で「長期修繕計画」をしなければいけません。それを怠り、表面上だけのリフォームで満足していると、雨漏りや水漏れなど不具合に見舞われる羽目に。

本書では、正しいリフォームで、長く快適にマイホームと付き合っていく知識が身に付きます。

一戸建てのリフォームは、3つの種類に分類できます。

“1つ目はメンテナンスとして必ずやらなければいけないリフォーム、2つ目は性能を良くするためのできればやった方がいいリフォーム、そして3つ目は、使い勝手を良くしたり暮らしを豊かにするためのやりたいリフォームです。”

やらなければいけないリフォームとは、家の寿命を伸ばすためのもの。そして、次にやった方がいいリフォームとして、家の性能をよくして、住み心地をアップさせるためのもの。最後にやりたいリフォームとして、暮らしを豊かにし、満足度を上げるためのもの。

家の絶対寿命は、構造体である柱や梁などが強度を保っていることが条件です。梁や柱に使われている木材の寿命は、数百年から1000年程度、伐採時の強度を保つといわれています。その木材の弱点が、雨漏りやシロアリです。その構造体を雨から守る屋根や外壁などの外装バリアが機能しなくなることは、木造建築にとっては致命的。これらを放置すると、広範囲の構造材を入れ替えるはめになり、リフォームが高くつきます。しかし、適切なメンテナンスを続けることによって、大きな被害を防ぐことができ、リフォーム費用を抑えることにもつながります。

家を守る一番の主役は、屋根。屋根は瓦などの仕上げ材だけでなく、ルーフィングと呼ばれる防水シートでブロックする二重の防水構造になっています。このルーフィングは20年程度で劣化し、防水機能を失ってしまいます。屋根の寿命は、ルーフィングと仕上げ材の2つを一緒に考えることが必要です。

たとえば、陶器瓦である和瓦の耐久性は60年以上。しかし、衝撃によって割れることや、ずれるなどの弱点もあります。そんな時に、雨漏りを防いでくれるのがこのルーフィングなのです。そのため、ルーフィングの寿命もとても大切になります。

和瓦の屋根は、基本的にはメンテナンス不要ですが、割れやズレなどの定期点検をして、部分補修を行います。補修予算は5万円から。

寿命は、ルーフィングに合わせ、20~30年程度と考えます。葺き直し(現在、使用している瓦を再び使う)の予算は80万円から、葺き替え(新しい瓦を使う)の予算は140万円からになります。

必要なリフォームがわかるのはもちろん、リフォーム業者の選び方から、第三者チェックの受け方、予算までわかるので、「やらなきゃいけないけど、よくわからなくて不安」な人にも安心です。また、リフォームの内容によっては、公的機関による補助金が受けられることもあります。

リフォームしたつもりでいても、本当の必要なリフォームが足りていないかもしれません。マイホームで長く快適に住むために、まずは知識をつけるところから始めましょう。(中山寒稀)

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