クム・フラから、前に進みたい女性に贈る言葉
本書の著者は、85歳のクム・フラ(フラの先生)、パティ・ケアロハラニ・ライトさん。かつて、フラのクラス後、著者と数人の生徒で「Wine&Whine」という時間を持っていました。ワインを飲みながら、愚痴を言い合う会です。そこで生徒が抱える人生の悩みや問題をじっくりと話し合っていました。その会がお開きになる頃には、悩んでいた人も、みんなが笑っていたそうです。
本書には、つらい経験を乗り越え、アロハの精神で前を向き続けてきたクム・フラの「幸せの見つけ方」が書かれています。女性が人生で抱えるジレンマや不安、前向きになれないときに、優しく背中を押してくれる一冊です。
10代のマリナさんのお悩みは、容姿や体型に自信がないこと。
彼女が習っているフラの教室では、毎年一回、発表会があります。彼女は、とても楽しみにしていたのですが、あるとき、通っている中学校の男の子から「衣装が似合わなそう。顔も地味で可愛くないし、スタイルも良くない」と言われてしまいます。それから、発表会のステージに立つことが怖くなり、自信を失ってしまいました。
そんな悩みに対し、クム・フラ曰く、意地悪な男の子の言うことなど気にする必要がないとのこと、彼女は、これから大きく美しく咲くお花であり、どんなに自分が素敵で、どんな贈り物と才能を神様から与えられているかに、まだ気づいていないだけだといいます。大切なのは、他人のいうことなど気にせずに自分に優しくなって、自分を認めてあげることなのです。
また、30代のキョウコさんは、人をうらやむような発言が多いため、子どもから「幸せじゃないの?」と指摘されたそうです。それをきっかけに、どうしたら自分自身の良いところを自分で認められるようになるのかと悩んでいます。
それに対し、著者は自分に与えられるものすべてに「感謝」することをすすめています。
他人が羨ましいという気持ちが浮かんだら、意識的に自分が持っているもののことを考えてみる。二つの目があり、二つの耳がある。今日も無事に家に着いたこと、家族が健康に過ごせたこと、やりがいがある仕事があること、太陽の温かさ、恵の雨、そよ風…。
そうやって、日常の当たり前のことに感謝する練習を続けていけば、心から幸せになり、神の祝福の満ちた日々を送ることができるようになるとのこと。
30歳のマユさんは、自分を愛するということがわからないといいます。子どもの頃から「私なんか…」と思い続けてきました。さらに交際男性からはモラハラを受け、否定され続けてきたそうです。そのため、自分に愛される価値があるとは思えないといいます。
著者は、そんなマユさんに「自分を愛するということは、あるがままの自分を受け入れることだ」といっています。
生まれたばかりの赤ちゃんがうまく歩けなくても、やがて筋肉ができ、足腰が強くなり、自分で歩けるようになります。同じように、どんなことにもしなやかに対応できる心の筋肉を鍛えながら精神を高めていくことが大切。最初のステップは、自分がこれまでの人生で積み上げてきたものを、大切な個性としてポジティブにとらえ、讃えること。次のステップでは、頭の中で自分を批判するスイッチを切ること。人は頭の中で自分を卑下する対話をしているのです。そして、誰かに批判されたら、自己肯定する言葉に置き換えて、優しく自分に話しかけてみる。そうやって心の筋肉を鍛えていけば、思いや感情をコントロールできるようになっていきます。そうすることで、やがて、自分に対するネガティブな思いは消えていくそうです。
容姿や自己肯定感など、悩んでもなかなか答えが出ないものから、人生の歩き方まで、クム・フラの強く優しいその言葉は、女性が抱える多くの悩みに寄り添ってくれます。意外と悩みごとや愚痴は人に言えないものです。しかし、同じような悩みを抱える人の背中を押す著者の言葉に、素直に耳を傾けられそうです。(中山寒稀)
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