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2019 年 05 月 23 日

わたしの家系図物語(ヒストリエ) 調べてカンタン!すごいご先祖がわかる

著者:

渡辺 宗貴

出版社:

時事通信社
実用書
1000年分の家系図のつくり方

自分のご先祖のことを知っていますか? 祖父母のことはよく知っているけれど、曾祖父母になると、名前も曖昧という方が多いと思います。曾祖父母のことは、親に聞けばわかるかもしれませんが、時が経つと、その曾祖父母すら知っている人もいなくなってしまうかもしれません。時間とともに忘れ去られてしまう代々の系統を形に残していく家系図づくりが、ここ数年、静かなブームになっています。

家系図をつくる時は、戸籍謄本を使ってたどっていくのが基本です。ところが戸籍謄本には保管期限があり、現在は150年を過ぎたところで破棄されてしまいます。そのため、家系図がつくれるのは、戸籍が残っている150年分。しかし、実は、1000年分の家系をたどれる方法があると本書の著者は言っています。

まずは、戸籍を取得し、明治初期から江戸末期までの家系をたどります。そこからわかるのは、江戸末期に住んでいた場所。江戸時代初期にできた「寺請制度」により、必ずお寺の檀家になっていたはずです。住んでいた場所から、菩提寺がわかれば、過去帳が見つかるかもしれません。過去帳とは、死者名簿のことで、これが見つかると寺請制度が始まった江戸前期、中期までさかのぼれる可能性があります。過去帳は、お寺のほか、本家に保管されていることも。また、江戸時代末期に住んでいた場所や名前から、職業の見当がつくかもしれません。もし、武士であれば、「武士の系図」でも先祖をたどることができます。

その次は、戦国時代(400~550年前)の記録が少ないため、一気に1000年以上前にさかのぼります。多くの人が「源平藤橘」につながると言われているからです。「源平藤橘」とは、日本の代表的な氏の母体で、源は源氏、平は平氏、藤は藤原氏、橘は橘氏。『姓氏家系大辞典』を調べることで、その苗字の成り立ちを知ることができます。現代からさかのぼっていった家系と、1000年前から下ってきた家系がつながる根拠を探すことにより、多少の空白期間ができたとしても、家系の大きな流れをつかむことができるのです。

1000年も前の先祖を見つけることに、ちょっとしたロマンを感じるのは、私だけでしょうか。もし、菩提寺がわからなかった場合でも、いろいろな方向から、ご先祖様を見つける方法やコツを紹介しています。家系図を作りたい人だけでなく、歴史好きの人も楽しめそうな本です。

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