single-sample.php

ランチは儲からない 飲み放題は儲かる

(江間 正和/講談社/2008年4月)

発売後すぐに重版決定。現在も順調に売れ続けている。続編企画の出版も予定。

出版企画書

タイトル

※最大文字数120文字
「飲み放題」は本当にオトクなのか?

サブタイトル

※最大文字数200文字
数字で読み解く飲食店経営の裏側

キャッチコピー
(帯文)

※最大文字数200文字
泥酔ラインは何杯目? メニューの価格設定は? 常連さんって何回来店? など、元銀行員のオーナー&コンサルタントが、飲食店の日常と裏側を数字で語り尽くす! ミクシィ人気コミュ「いつかカフェ・バーを持ちたいね」が待望の書籍化!

本書の内容

※最大文字数200文字
一般書。食や店に興味を持つ人に対し、飲食店のしくみや舞台裏を紹介しながら、飲食店の素朴な疑問に答える。 また、飲食店の開業を目指す人に対しては、飲食店の現場・実務・数字・ノウハウを伝える実用書としての機能ももつ。

著者名

※最大文字数120文字
江間正和(えま・まさかず)

著者プロフィール

※最大文字数1000文字
1968年、静岡市生まれ。92年、早稲田大学法学部卒、同年住友信託銀行入社。東京営業部というリテール部署を経験後、 当時の年金運用部海外証券チームにてファンドマネージャー業務を学ぶ。97年退職。当時の上司や先輩、実家、友達から資金をかき集め、98年東京未来倶楽部株式会社を設立。
同時に新宿にて、ダイニングバー「みーるーむ」(20坪・32席)を開業。1年目は、睡眠3時間で現場業務に集中。2~3年目、昼間のお店をスタッフにまかせ、プロデューサー・コンサル業務をボランティアで開始。 4年目からプロとしてプロデューサー・コンサルティング業務に力を入れる。その後、飲食店に加え物販や業者さんのコンサルも開始。 セミナー等の講師業務も拡大。8目、自店みーるーむのランチ営業をクローズ、取材や広告を止め、夜のみ口コミ・紹介のお店として「隠れ家」化。 (情報交換や人脈形成の場、ヒアリング・マーケティングの場、趣味の場として営業)現在に至る。
プロデューサー・コンサル業務は、年間10案件前後中心。小~大、スポット~期限なしまで、いろいろなパターンあり。基本は、相手の求める内容と予算がベース。 「コンセプト」や「夢」がどうしたら「現実」や「形」になるか実務に当てはめビジネスモデルとして確立し、オーナーさんとともに運営、実行してゆくのが得意。 小さな規模でも対応は可能。その際は、現場への「宿題」が増える。フィーも基本的には「定額控えめ」+「成功報酬」型が多い。 ただし、コンセプトがおもしろそうであること、成長性がありそうなこと、オリジナル性が高いこと、そしてオーナーさんの人柄が、仕事を受けるか否かの基準点。将来はこの業界の第一人者を目指している

企画意図

※最大文字数1000文字
筆者は、ミクシィ内コミュニティ「いつかカフェ・バーを持ちたいね」(登録者17179人/2007年10月現在)の管理人を務めている。
本書によって飲食店経営は「すべて数字で説明」でき、「心理学的」なものであることを、多くの人に知ってもらいたいと考えている。 また、金融機関のファンドマネージャーを脱サラし、飲食店実務を10年経験しながら、他のお店のプロデュース・コンサルを年間10件以上こなす人は、そういない。 筆者の強みは「現場・実務」と「数字」の二面アプローチ。そして「経験」と「場数」がそれをサポートする。

企画の背景

※最大文字数1000文字
ミクシィのコミュニティ登録者数が物語るとおり、飲食店経営にあこがれる人は依然多い。しかしながら、その実態を知る人は少ないのが現実である。ネット上の書き込みや実務での相談を通じて、飲食店開業に興味を持っている人であっても、数字で物事を捉えることができる人は少ない。また、どんぶり勘定的な間違った・安易な捉え方をしている人が多い事実を日ごろ、痛感していることから本書のような飲食店経営を数字で解説するようなタイプのものは類を見ない。 2008年、筆者は40歳を迎え、飲食店を開業から10年の節目を迎える。この10年、自分の店はもとより、多数の他店舗プロデュース・コンサルを経験、それらの実務や経験を、メールマガジンで7年以上伝えてきた。メルマガの反響はよく、中でも「飲食店のひとりごと」コーナーはファイリングしているファンも多く、書籍化のリクエストや推薦も多かったことから本書の出版を企画した。 

読者ターゲット

※最大文字数400文字
メインターゲット/「グルメ」や「お店」に興味を持ち、この業界を「裏側」から覗いてみたい、好奇心旺盛な一般男女。 サブターゲット/20代~50代、いつか飲食店開業できたらいいなという「いつか組」から、「本気」で開業を考える男女。

類書

※最大文字数400文字
※楽天ブックス売上上位5冊 ○「行列ができる店はどこが違うのか」大久保一彦 筑摩書房 ¥680
○「飲食店「メニューと集客」の黄金ルール」松本和彦 日本実業出版社 ¥1500
○「飲食店・ネットショップのための“おいしさ”を伝えることば塾」山佳若菜  同文館出版 ¥1600
○「小さな飲食店成功のバイブル」鬼頭宏昌 インデックス・コミュニケーションズ¥1800
○「飲食店完全バイブル増補版」吉田文和 日経BP社 ¥2200

類書との差別化

※最大文字数400文字
「お勉強型」「体系型」の教科書的な本ではなく、「実務」「経験」「数字」をベースにした話し言葉の活きた情報書としては他に類をみない (「現場」を10年こなしながら、現役で、他のお店も多店舗プロデュースしている著者はいないため)。また、「トレンド」も落とし込み、シリーズ化としての可能性もある (7年以上毎週メルマガを発行しているため膨大なコンテンツのストックが強み)

体裁など(案)

※最大文字数200文字
定価1500円 約200ページ ソフトカバー 縦書き 1色

原稿完成の予定

※最大文字数200文字
出版決定から3か月以内に完成。12月末までのメルマガ掲載分をまとめ、本用に多少のアレンジ

企画者の要望

※最大文字数400文字
原稿の元になるメルマガ(東京未来倶楽部通信内、飲食店のひとりごとコーナー)は、毎週発行され、すでに7年以上が経過。そしてこれからも継続の意向あり。 毎年いろいろな出来事や傾向、トレンドが発生して、記事ネタに困ったことはない。今回の企画が実現し、一定部数以上が売れたならばシリーズ化を希望

この本を制作する
ために有利な条件

※最大文字数1000文字
筆者は、17179人が登録するミクシィ内コミュニティ「いつかカフェ・バーを持ちたいね」を、管理人として3年半前から運営中。 7年以上毎週発行するメルマガは、1300件の読者を抱え、毎月第二日曜日開催の「飲食業界関係者交流会」には、毎回10~20名が参加中。 出版化の際はこれらのネットワークをフル活用して告知・宣伝が可能。飲食店経営に興味のある人だけが登録・参加しているため、反響はかなり高いと思われる

目次構成案・原稿見本サンプル

目次構成案

※最大文字数4000文字
はじめに

1章 飲食店を科学する

      
    2時間飲み放題、何杯飲めるのか?
      
    メニュー価格は原価の3倍!
      
    「その一組」で年間144万円の差
      
    「250人の週一客」がランチを救う
      
    常連さんは月に何回ご来店?
      
    広告費と効果の微妙な関係
      
    客単価5000円の攻防
      
    宴会料理の分量とコスト
      
    スタッフの実力を売上から逆算
      
    カード払いを嫌がる飲食店
      
    2500円+2500円=5000円×1
      
    馬鹿にできない3の法則
      
    水商売を分析してみよう!
       

2章 飲食店はミステリアス

      
    詐欺師岡部さん(自称)のご来店
      
    お店をやってみない?という誘い
      
    お客さんの「また来るよ」を検証する
      
    実績主義のお給料
      
    お客さんとスタッフの親密度
      
    20年以上の老舗が消える
      
    家賃の更新20%アップ!
       

3章 飲食店は見ています

      
    お客さんは見られている
      
    予約キャンセルの裏側で
      
    お店の利用方法を提案
      
    嫌なお客さんはこんな人
      
    ヘラヘラするときはタイミングが大事
       

4章 飲食店を開業するには

      
    街を歩けば繁盛のヒント
      
    開業資金は気合で貯める
      
    初期投資の上限金額は? 
      
    保証金の意味
      
    FC加盟のチェックポイント
      
    固定費が高いと休めない
      
    効率性なくして成功はなし
      
    人件費と材料費の最適バランス
      
    「女性客を狙え」は本当か?
      
    「材料費30%」は妥当か?
      
    退店するときの注意事項
       

  
あとがき 

原稿見本

※最大文字数8000文字
まえがき
僕は、いわゆる「脱サラ」組です。10年前、飲食店は楽しそうだな~、儲かりそうだな~と思って、大好きな街、新宿にてお店を始めました。 実際に始めてみると、何かが違う・・・。
内装業者さんにお任せした設備は、実際厨房に立って日々使ってみると「何でここに配置されているの?」。コンセプトと思っていたことが現場のオペレーションと噛み合わない=とても非効率的。「なんとかなるだろう」と思っていた売上と費用のバランスがうまくとれていない。職人さんたちは料理を作ることが幸せだと思っていたけど、普通の人と変わらず、プライベート・私生活だってとっても大事・・・。 そう、いろいろなものが、思っていたことと「何かが違う~~!!」(もちろん、思い込み先行も)

そして、1度始まってしまったものは、なかなか変えられない・・・。設備は動かせない、コンセプトもフラフラ変えられない、人もそうそう変えられない、お金は戻ってこないからやり直しにも限界が・・・。飲食店って、初期投資にけっこうお金がかかる業界なんです。そして、月々のランニングコストもけっこうかかります。はたから見ていると、楽しそうだな~ 儲かりそうだな~ 自分でもできそうだな~(始めてみればなんとかなりそうだな~)って思うのですが、かなりリスクの高い業界です。そして、やってゆけるお店・儲かるお店と、そうでないお店の分基点はスタートの時点で半分以上決まっているような気もします。そもそも「後からやり直し」の効きづらい業界です。それなのに、身近なゆえに簡単そうに見えて、安易な開業が多い。そして廃業も多い。
ちょっとだけ、数字が出てきて難しいかもしれませんが、じっくり読んでみてください。近所のお店で置き換えて想像してみるとイメージが沸きやすいです。
ランチタイム、いつも2回転する25席のお店があったとします。850円×(25席×2回転)=42,500円の売上です。平日22営業日で、月935,000円の売上です。土曜日もお客さんが平日より少ないながらもランチをやって、月約100万円のランチ売上です。 夜は客単価3000円としましょう。毎日おだやかな1回転20席が埋まったとします。¥3000×20人=60,000円の売上です。月25営業日で約150万円の売です。昼とあわせると、月約250万円の売上です。  さて、費用は・・・? 材料費を業界平均30%とします。月売上250万円×0.7=175万円残です。人件費を、昼夜合わせて1日1人1万円で置いてみて、4人体制で回す(4万円/日)と、25営業日で約100万円。料理長含む職人さんや、店長さん、アルバイト、ならして考えてこれくらいで置いてみます 175万円-100万円=75万円残。25席のお店=15~20坪くらいでしょうから、都内の坪2万円弱の家賃(実際は坪1万円~3万円中心、この価格=集客力の差、立地、階層によります)で、管理費・共益費を入れると、ざっくりですが、30万円くらい(独立希望者の個人は、月家賃20~35万円くらいの物件を探している人が、非常に多いです。この価格帯。) ということで、75万円-30万円=45万円残。光熱費や広告費、消耗品や雑費トータルで売上の10%と置いてみると、45万円-(250万円×10%)=20万円残 そして、最初の初期投資の償却、もしくはお金を借りた人は返済がありますから、15~20坪のお店を「仮」にですが800万円でスタートした場合(居抜き=「既存店の譲り受け」か、スケルトン=「何もない状態から内装・設備を入れた場合」では、倍以上、初期投資金額は変わります。)、3年=36月償却・返済で考えると金利を除いても、月22.2万円。  となると・・・、20万円-22.2万円=▲2.2万円 となります。(ビジネスとして始める人は、2~3年償却を目指し、生業で始める人は3~5年償却を目指しているケースが多いです。
毎日、ランチが2回転+夜穏やかに1回転しているお店がです。はたから見たら、儲かってそうですよね。「材料費なんて、30%しかかかってないくせにっ」って思っている人だっているでしょう。でも、オーナーさんはトントンかマイナスです。従業員も平均25万円の月給(年収300万円)です。ラチも夜も働いて、週休2日でもありません。もらいすぎだと思いますか?  上記の計算式は「ざっくり」です。だから、「見直し」「検討」が必要になってくるのです。素人さんの開業の場合は、この「ざっくり」すらわかっていません。理由がわからずうまくいってしまうケースも稀にあります。この場合は、立地に救われているケースがほとんどです。なにも分からない状態で、かなりリスキーでハードな世界に飛び込む人、憧れる人が多い業界です
お店をやっていたり、店舗のプロデュースをしていると、よく「オススメのお店は?」と聞かれることも多いです。でも・・・僕は、ちょっと視点が変わってきてしまっているかもしれません。お店の数字の成り立ちや、オペレーション等、裏状況まである程度は読み取れますから、雑誌に載っているようなオシャレなお店というよりも「がんばってるな~」というお店を応援したくなってしまいます。でも、ただひたすらがんばればいいものでもありません。お店もお仕事ですから、長距離走みたいなものです。途中で肉体的・精神的にへばってはいけません。悪い意味ではなく手の抜きどころも重要です。でも、この手の抜きどころを間違っているお店や表面上の取り繕い型のお店は苦手です。 今回、開業希望者はもちろん、一般のお店やお酒、料理に興味ある方にも、お店ってこうなっているんだよ~ということを、ぜひ知ってもらいたいと思い、本を書かせていただきました。もともとはメルマガで知人や希望者にこのようなお店の裏話を8年前から毎週「飲食店のひとりごと」というコーナーにてお知らせしています。ミクシィの中でも、4年くらい前から、「いかカフェ・バーを持ちたいね」というコミュにて本来の飲食店の成り立ちをお伝えしています。「お客様は神様です」というのが、世の通説で間違いでもありません。でも、そうとも言えない場合もありますし、飲食店のスタッフも同じ人間です。100%感情を抑えることはできませんし、彼らにも日常・プライベートがあります 「もっともっとお店のことを知ってもらいたい!」と思います。お店は「お客さんとして意図的に」お客さんを大事にしようとしますが、お店のことをいろいろ知ってくれたお客さんが、お店を理解して大切にしてくれるようになると、お店は意図的でなくごく自然にお客さんを大事にしたくなります。お互いにその気持ちがあると、とてもいい関係が出来上がります。 多くの人達が飲食店を楽しく続けられるように、そして多くの人達が飲食店を楽しく使えるように、そしていい関係が出来上がりますよう、この業界に飛び込んだ者として心から願います。

---

「2時間飲み放題、何杯飲めるのか?」
「2時間飲み放題」って、どれくらい飲めると思います? 平均的な「杯数」ってどれくらいだと思います? 過去9年、自分の店で数多くの飲み放題をこなしてきましたが、平均は「4.5杯/人」。平均値は「4~5杯/人」に落着きます。分布でいうなら「3~6杯」です。 (アルコール・ソフトドリンク、全部込で) つまり少ない人で、3杯。 多い人で、6杯です。 ただし、これは「平均的な分布」。 中には、8~10杯のツワモノもいます。 ほんとに稀です。 3パーティーで1人くらい。飲める飲めないというよりも、2時間で7杯以上は、飲むことに集中しない限り時間的に無理です。 こういった人は、人とのコミュニケーションよりも 「酒」に目が行っています。せっかくのパーティーなのに、むことに集中している方ですから はたから見ていると、「ちょっと浮いてる」人に多いです。 (つまり、ほんとは8~10杯飲めても、 その場では「こまで飲まない」人の方が多いと思います。 反面、一定ラインを超えると自制できなくなる人が多いのも事実…) ちなみに、ちゃんとしたお酒を提するお店なら、2時間以内に8杯以上飲むと、たいがい壊れてしまいます(=戻す・眠る・絡む・記憶がない…)。 こういった「イレギュラー値」はどこでも発生しますので、「3~6杯」の分布で平均「4.5杯」、 たいがいこのラインに落ち着きます。過去の最高は、ある九州系の県人会で、「5.2杯/人」でした。 少ないところで、「3.2杯/人」というケースもあります。少ない場合、飲み放題にする意味はあまりありませんが 予算・会費が決まっているパーティー・宴会だと飲み放題て、やっぱり幹事さんは楽です。 さてこのデータをもとに、歓送迎会や忘年会、どんなパターンで予約しましょう

---

「常連さんは月に何回ご来店?」 
さて質問です。常連さんの頻度ってどれくらいだと思いますか? 自分のお店、他のお店のデータから、なんとなくの統計が見えてきます。「好きなお店なら毎週通うよ~」って人もいるかと思います。確かにそういう人や、そういう時期ってあります。でも、世の中では例外です。 通常は、同じ店りも、先週ここ行ったから、前回の飲み会はここを使ったから、という理由で、別のお店に目がいきがちです。統計をとってみると年間来店ランキングの上位で「週1ペース」です。 週1は、来るときは来ているわけですが いずれ無理が生じます。一時、あるタイミングで週1はありえます。でも「ず~~っと」は無理です。かなり頻度の高い常連さんで、長い目でならした場合、月1です。ご自分に置き換えてみてください。1シーズン(3ヶ月)に1度、通うお店があれば、もう十な常連さん気分ではありませんか? 半年に1度、年に1度でも、定期的に通えば、立派な常連さん気分です。 店の方からしても、1シーズンに1回顔を出してくれれば 十分な常連さんで顔や名前も覚えることができます。半年に1回、年1程度ですと、スムーズに覚えてることに無理があります。顔をなんとなく覚えてても名前は忘れます。よっぽどの特徴ある方以外は。ということは、過剰見積もりをしない場合、穏やかな回転で20席強のキャパのお店があったとします。この規模・キャパのお店でしたら、損益分岐点を考えるとき、1日20人の来店があれば やってゆけるでしょう。(この場合は客単価の高い飲み屋さん。客単の低いお店やカフェの場合は、もっと人数が必要です。) 最初は知り合いや近所がやってきて繁盛します。でも落ち着き処は常連さんの数が勝負です。 1日20人のお客さんが欲しい場合、25営業日で月間500人。つまり、月1ペースで通う人が主流なら500人の常連さんができた時点でお店は安泰です。でも、上記のごとく、1シーズン1回通ってもらえれば 十分な常連さんです。(1ヶ月1回の頻度は長い目で見れば、どちらかといえば例外系。「超」常連さん。いることはいますよ。週1や週3ペースの人だって)1シーズン=3ヶ月に1回ということは、そういうお客さんか1500人いれば毎月このお店はやってゆけます。 1500人の常連さんを作る、と1口にいっても「かなり難しい」作業です。毎日1人の常連さんが発生しても、1年300人、5年くらいかかります。毎日2人で2.5年、毎日5人で1年……。それまでキャッシュフローは持つでしょうか?(消えてくお客さんだっています ですので、毎日が勝負です。1シーズンに1回、できれば月1に通ってくれるお客さんが できましたらかなりうれしいし、長い目で見て重要です。この規模のお店で、1500人です、1500人。安易な開業の方が愕然とする、とっても高いハードルです(お店の近所だけではちょっと難しい数字)。自分が週1以上通うお店があるといっても それは10年以上、毎週かかさず通ってますか? 世の中のアベレージだと思いますか? クールな分析が必要です。

---

「メニュー価格は原価の3倍!」 
「お店ってメニューの価格設定はどうやっているのですか?」 飲食店の材料比率は、おおむね売上の30%くらい。 回転寿司や水商売では変わってきすが、あくまでひとつの目安。 じゃあ、3倍で売っているのか~~!? はい、そうです。 みなさんの料理やお酒、 仕入れてます、調理しています、片付けています。人件費に売上の30%ほどかかっています。 (3000円のお支払いなら、900円が人件費。3人で回しているお店なら、1人300円づつ、料理を作ってくれてありがとう! 上げ下げしてくれてありがとう! いろいろ準備や片付け、ありがとう!) そこの場所に行けば食べれる!とい場所維持費の 家賃・管理費として10%くらいかかっています。(3000円のお支払いなら、300円が場所代。その場所を借りて、食べて飲んでいる料金もあり、友好的なお店に対しては「これからも続けてね」といった補助気分) 光熱費や、消耗品、雑費に10%くらいかかっています。お店を作るための初期投資の償却(借入返済)に10%くらいかかっています。利益は10%くらいです。(3000円のお支払いで、300円、ありがとう! 儲けておくれ) もちろん、ものすご~い、ざっくりの数字ですし、お店によって個別性があって、少し変わってきます。 売上が上がれば上がるほど、家賃のような固定費率は 下がって儲かりますし、業種によっては、材料費25%前後で、利益がよかったり、償却にそこまでかけなくてもよかったり、ほんとざっくりの目安です。 材料費や仕入れがあまりかからないビジネスの方がほとんどが人件費、プラス固定費だけで、かなり効率的です。(場合によっては、初期投資の回収=償却が大きいケースも) 材料費・仕入がほとんどかかっていないのに、 売上がある! すごいことです。 とまあ、話しを戻して。 最初に、材料費を計算してみます。 仮に250円かかるとします。3倍します。 750円です。でも、これは、950円でも売れる! 価値がある! 手間隙がかかる、材料の保存が短い=ロスが出やすい、となった場合、950円です。(まあ、いくらでも) 逆に、750円ならバリュー感を感じない、高い! となった場合、650円です。 (こういうメニューはないにこしたことないですが) きっちり3倍ではありません。売値は上下します。「全体で」「ならして30%」です。そして月々のデータが出てきたら、 ほんとに30%に収まっているか微調整してゆきます。(ほんとんどのお店が開業直後は40%くらいいきますね。 その後、35%→30%強→30%弱と落ち着いてきます) 材料費が40%… 平均やいつもより10%オーバー!、 ということは、上記計算の利益10%が飛びます。(意図的に材料費を上げてお得感から集客=売上を伸ばし固定費の比率を下げていたり、いいものを出して= 材料費を上げて、それをウリにして、人件費を抑えめにしたりする場合を除きます。)どんぶりに見える飲食も、結局は数%のタイトな世界で成り立っています 「「その一組」で年間144万円の差」
普段いろいろなお店のオーナーさんと情報交換したりお仕事でお店の数字をみさせていただいていると、「あと10~20%お客さんが増えるといろいろ楽になるんだけどね~」ってところが、とっても多いです。それ以上足りないと、1年持たないでしょう。それ以上満たされると、余計なことは考えずに2店舗目の展開となっていることでしょう。 1店舗を「生業的に」こなしているお店が世の中では多いです。これらのほとんどに上記の言葉〈愚痴?)が当てはまります。1日1組のお客さんが増えると、@3000円のお店で約7500円の売上アップです。(1組2.5人で計算)材料費を除く70%をかけて約5000円くらいが 1日利益のアップです。(1組くらいの増加なら人件費も光熱費もかわりません。) 24営業日/月で、120,000円。年間で、144万円。これはでかい!現在損益分岐点ギリギリのお店なら、 5年もすれば720万円溜まります。次の展開が考えられます。溜める気がないなら、半年で約70万円のボーナス支給です。損益分岐点に満たないお店なら 喉から手が出るほど欲しい金額/数字です。 ほとんどの個人店/生業店は、15坪前後の広さが多いですので席数にして、20~30席 上記、1日1組は2.5人で計算していますので、まさに席数の約10%。この10%に飲食店は四苦八苦しています。10%が足りないということは、年間で14万円足りません(上記例)月12万円足りないと、自分の給料が30万円を予定しているのに18万円でがまんしなくてはならないということです。でも、これくらいならお店が潰れるまでのハードパンチではありません。ボディーブローくらいです。でも、ボディーブローを長年くらっていると 精神的にも崩壊してゆきます… 「あと10%」=「あと1組」って考えると、お店から見た1組のお客さんは、 まさに「大事」、「宝物」です。そんな気分で、いろいろなお店を利用してみてください。その1組の価値や意味を分からないお店は、見捨ててあげてください。自業自得です。