2019 年 01 月 25 日

【その21】出版した本は、自分で買い取ることもある!?

●出版形態
あなたが出版するとき、出版社から著書の「買い取り」を提案されることがあるかもしれません。

著書の買い取りは、商業出版・自費出版・共同出版など、どんな出版形態でもあり得ることです。

自費出版ですと、著者のあなたが自分の手元に本を引き取る場合が多いです。

ちょうど、お金を出して自分の本を○千部買ったようなものです。

つまり、自費出版と「買い取り」は、セットとなるのが原則といえます。



その○千部のうち、ごく一部は、ごく一部の書店で置いてもらえる場合があるかもしれません。

しかし、自費出版で出した書籍は、著者のあなたが売るか、あるいは配るか、自分自身でさばくことが前提なのです。

講演会やセミナー、イベントで、百人単位でお客さん(ファン)を集められる講師やタレントなら、その会合を繰り返し開催し、会場で書籍を売りさばくことによって、あらかじめ出資した出版費用を少しずつ解消できますね。

それぐらいの集客力に自信がある方なら、自費出版で本を出すことも有効な選択肢です。

急成長中の会社の社長が、「この会社のビジョンや私の半生を周知させたいのだ」という目的で、社員の皆さんに1冊ずつ配るための出版。これも経済的に余裕があれば自費出版で十分でしょう。



では、商業出版はどうなのかといいますと、出版社の出資によってできた本ですので、出版社の責任で書店などに流通させたり、在庫を保管したりしています。

出版社の経営リスクをもって世に出す本ですので、基本的には、著者による「買い取り」を要求されることがない。それこそが商業出版です。

著者自身で、自分の本を買うときは、基本的には定価の2割引きで「著者購入」できる特典があります。書店へ流通させる費用が浮くからです。

しかし、商業出版の本の著者購入は義務ではありません。著者の自由な判断に委ねられ、必要なときに、必要な部数を著者購入できます。

しかし、中には著者による「買い取り」を求められる場合があります。特に、初めての出版である著者の場合です。



自費出版のように、ほぼすべての冊数を著者が引き取るわけではありませんが、「100部買い取りでお願いできませんか」「500部買い取っていただけると、弊社としては助かります!」などと出版社サイドから頼まれることがあるのも確かです。

もし、商業出版で買い取りを求められたら、それはズバリ、あなたの本は「売れない可能性が非常に高い」と出版社に認識されていることを意味します。

要するに、在庫を抱えて赤字になるリスクが高いので、出版社だけでなく「著者もある程度はリスクを分担してよ」というのが本音なのです。



確かに、出版社の編集者が、社内の企画会議に企画を提案するとき、著者が買い取りを行うことを条件として提示すれば、出版社の会議をクリアして採用される可能性が高まります。

買い取りの部数が多ければ多いほど、出版社のリスクが低減しますので、採用される可能性がどんどん高まっていきます。

ただ、買い取りを前提とした商業出版は、著者が出版費用の一部をあらかじめ負担することを条件とする出版ですので、それは事実上の共同出版だというべきなのです。



トラブルを回避する意味でも、特に、初めての出版となる著者の方は、企画が採用された時点で、買い取りが出版の条件になっているかどうか、念のため確認しておきましょう。メールで確認すると、後で証拠が残って便利です。

NPO法人 企画のたまご屋さんでは、著者による買い取りを条件のひとつとして提示した上で、企画採用へと導くような案件は、商業出版の本旨にそぐわないとの立場から、仲介をお断りしています。

ただし、企画が採用された後で、著者購入の提案をすることは問題ありません。〔長嶺超輝〕
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