競馬で勝てないのは、理由がある!
オグリキャップが大活躍した第二次競馬ブームの頃、実は、私も何度か競馬に挑戦したことがあります。そして、トータルすると、実は勝っているのです。しかし、運がよかった以外のなにものでもなく、とりあえずオッズが低い馬を買ったり、好きな数字を買ったら当たったレベル。そのまま買い続けていたら、もちろん確実に負けていたことと思います。
こよなく競馬を愛する方は、そんないい加減な馬券の買い方をするはずもなく、勝つために常に頭を悩ませているのではないでしょうか。本書では競馬で勝てない人が陥りがちな落とし穴を知り、回収率を上げる方法をアドバイスしています。
競馬の予想ファクターは以下の通り
“・能力比較
・展開
・馬場
・血統
・騎手
・調教
・パドック
・データ”
素人から見て、最も検討しやすいのは、この中の「データ」ではないでしょうか。例えば有馬記念のデータには次のようなことがあげられます。
“・枠順別成績
・種牡馬別成績
・脚質別成績
・騎手別成績
・調教師別成績“
データは一見、無難な予想法に感じますが、著者は懐疑的な見方をしています。その理由の一つに「過去と未来の条件が同一で試行されない場合、データ分析しても意味がない」こと。上記のデータでいえば、有馬記念のレース会場である中山競馬場は、2014年に改修しています。つまり、条件が変わっているため、それ以前のデータを使うべきなのかという疑問があるのです。その他にも、サンプル数が少ないことによるデータが偏る可能性も指摘しています。
それでも取り込めるデータが増えてきたことや、ここ10年ぐらいは競馬の質が変わってないことから、データ派が増えてきているそうです。そうなると、データの組み合わせには限りがあるため、データ派が増えるほど配当が下がっていくことが予想されます。
また、データ予想をする場合に注意したいことを次のように言っています。
“・データ以外の『アナログ的な要因』を必ず取り入れる
・期待値が100%をオーバーのデータを発見しても「データを形成する諸要因」と「今回のレース」との関連性を精査する。
・期待値が、100%をちょっと超えただけでは勝負しない”
競馬は頭脳戦であり、しっかりとした分析とともに、柔軟な考え方も必要。想像以上に硬派な内容に、賭け事はしないという人でも予想をしてみたくなるかもしれません。著者の競馬愛が伝わってくる一冊です。(中山寒稀)
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