気軽にできて健康にもいいと言われるウォ―キング。ところがただ歩けばいいというものでもないようです。正しく歩けば不調が解消しますが、間違った歩き方をしていると、内臓が疲労してしまう「未病」という状態になってしまうとのこと。さらに、本書の著者は、立ち姿を見れば、内臓のどこが疲労をしているかがわかるといいます。
“肝臓は上腹部の右寄りに位置する、体の中でいちばん大きくて重たい臓器。そのため、体はもともとわずかに右側に傾きやすい性質をもっています。
肝臓が疲れてこり、血流が悪くなったりすると、エネルギー不足でしぼんだ肝臓に右肩が引っ張られ、下がったように見えます。
長引けば長引くほど、肝臓に近い右肩や右肩甲骨まわりの筋肉にも、こりが広がっていきます。”
右の首、肩、肩甲骨のあいだのこりは、肝臓疲労からきていることが多いのだそうです。さらに、右の四十肩・五十肩で悩んでいる人は、肝臓をつつむ右の肋骨まわりの筋肉が固まって動かなくなっていることもあります。この場合、整体でゆがみをとっても一時しのぎに過ぎません。肝臓疲労を解消することで、根本的なこりの解消につながっていきます。
そこで、内臓疲労を解消し元気にするために、著者がすすめているのが「5分間の内臓ウォーキング」です。決して難しいものではなく、少しフォームを意識してのびのびと歩くだけ。しかも、たったの5分間なので、通勤や買い物の時に歩くだけでもその効果が期待できます。
“・上体は自然に伸ばしてのびのびと歩く(力強く歩こうとしない)
・後ろ大股に歩いて股関節前の伸びを意識する(つま先で地面を蹴って歩かない)
・腕は伸ばして自然に振られる(ひじを曲げて腕を振ろうとしない)”
立ち姿から、内臓のどこが疲労しているか、ひいては生活習慣や体調不良がわかってしまうのは、なんだか気恥ずかしい気もします。しっかりと内臓の疲労を取り除いて、美しい立ち姿 を心がけたいものです。(中山寒稀)
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