“「40代独身男性の現実は、かくも厳しく、しかし希望にもあふれている」”
著者曰く、40歳までは経験、知識、スキル、人間関係などをそれなりに積み重ねていけても、それ以降、特に独身者は、得られるものに大きな個人差が生まれるとのこと。それを左右するのは、それぞれの心がけや行動なのだそうです。
“「もう少し身だしなみに気をつかったら?」と言われて、
「オシャレしたほうがいい場所に行くときはそうするね」*架空話で逃げる
「それでモテるようになるなら、キミが服選んでよ」*他人に委ねてしまう“
40歳独身男性は、自らを守る言い逃れがうまくなります。これは、質問そのものが不安とストレスの素になっていても、「頭ごなしに拒否するのも大人げない」と穏やかな態度をとっているため。しかし、その言い逃れをやめて、「似合う服が知りたい」と素直な願望を口にするだけで、自らの行動パターンが前向きになります。すると、周囲の見方が変わり、助けてもらえる機会が増えるため、道が開けるのだそうです。とてもシンプルな方法にも関わらず、これができる40代独身男性は少ないとのこと。
“上司も部下も距離感が遠く、会社に話し相手がいない。
ワーカホリックな日々に拍車がかかる“
「若くもないし、年老いてもない」40代は会社における立場が曖昧。上司とも部下とも仲良くできずに孤立しがちに。そして、その孤立が仕事へのモチベーションにつながっていきます。ところが、仕事に打ち込む姿が生き生きとしているならともかく、「自分にかけているものを補おう」とワーカホリック(仕事中毒)のような状態になってしまっていたら、問題です。十数年後、「これまで一生懸命やってきたのは何だったのだろう……」という虚無感に襲われてしまったとしても、その時になって「仕事中心の人生」を変えることができず途方に暮れてしまうという。
それを解消するためには、暮らしの中に多くの対等な話し相手を作ること。会社で話し相手がいないのであれば、会社以外の場所で作る方法があります。プライベートの友人のほか、なじみの店のスタッフ、近所のお年寄りや子ども、キャバクラの女性など、誰でもよく、フリートークの相手がいることでワーカホリックから救われることにつながります。
40代は「不惑」といいますが、むしろ迷いが多い年代。本書では40代男性がぶつかる生々しい現実と、その乗り越え方について書かれています。自分が長年かけて育ててきたプライドや自信と、置かれている現実とのバランスをとることは案外、難しいことなのかもしれません。独身男性を対象に書かれた本ですが、既婚、未婚問わず、「なんとなく行き詰まりを感じる」40代の方におすすめの一冊です。(中山寒稀)
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独身40男の歩き方