single-column_book.php
2016 年 05 月 20 日

日本で、自宅で、一人で、ここまでできる!海外ドラマDVD英語学習法

著者:

南谷三世

出版社:

CCCメディアハウス

どうせ英語を学ぶなら、海外留学よね。やっぱり、ネイティブが使う英語を身に着けないと。そんな思い込みが覆されるのが本書です。

TOEICで満点を取得した著者は、留学経験なし、英会話教室にも通っていない、完全独学で英語をマスターしました。その教材は、海外ドラマのDVDです。ネイティブの娯楽用に作られたドラマのDVDは、ノンネイティブの日本人にとって、容赦のない英語教材になるとのこと。

著者が提案する「レイチ・メソッド(Rach流DVD学習法)」は、段階的に海外ドラマを見ることで、楽しみながら英語を身に着ける方法です。

 

レイチ・メソッドで提案している学習方法は3種類。「完全5段階」「はしょる3段階」「最速2段階」です。その中で、特に著者がすすめているのが「はしょる3段階」になります。

“はしょる3段階

(1)英語音声・字幕なし(必ず「“ネタバレ禁止“状態」で)

(2)日本語音声・日本語字幕

(3)英語音声・英語字幕(英語字幕を一時停止して英文の意味を調べ、自分のデータベースに入力)“

「はしょる3段階」の第一段階の英語音声・字幕なしは、いわばテストで自分の弱点を認識することが必要です。続いて、第二段階の日本語音声・日本語字幕で答え合わせを。第三段階の英語音声・英語字幕は、英語の意味を自分で確認する作業になります。その中で、後で調べたい単語やセリフは、データベース化しておきます。ちなみに、データベース化したものすべてを調べる必要はなく、第二段階の日本語訳で意味が推測できるような単語は、あえて調べる必要はありません。

さらに、何度も繰り返して同じDVDを見て暗記をしたり、意味を完全に理解するよりも、どんどんエピソードを進めていく中で、何度も出てくる「頻出フレーズ」を意識することが大切なのだそうです。使えるフレーズのストックが無理なく蓄積されていき、それをアウトプットに活かすことが英語を話せるという状況につながっていくとのこと。

暗記はしなくてよい、完全に理解をする必要がない、自分にノルマを課さないなど、完璧を目指さないゆるさに惹かれます。意外にも、その方法は日常の会話の中で自然に英語を学ぶという状況に近いような気がします。また、教材費であるDVDは、購入しても数千円、レンタルを利用すればさらに抑えられるのはとても魅力的です。(中山寒稀)

日本で、自宅で、一人で、ここまでできる!海外ドラマDVD英語学習法