「引き寄せの法則」に関する書籍は多くありますが、本書の著者はなんと引き寄せの女神様です。借金返済のために日雇い労働を嫌々やっている直太を救うためにやってきたとのこと。ところが、この引き寄せの女神フォル様は、何かというとハリセンを片手に容赦なく突っ込んでくるドSぶり。
この引き寄せの女神フォル様と奇妙な同棲生活を送りながら、直太は引き寄せの法則を身に着けていきます。
“あなたがいい気持ちになればなるほど、
もっといい気持ちになる
いい出来事を引き寄せます。
それも棚ぼた的に。
それこそが引き寄せの法則。
だから――常にいい気持ちでいなさい。“
引き寄せの法則で最も難しいのは、「人間はそう簡単にいい気持ちにはなれない」ということではないでしょうか。特に引き寄せの法則を実行したいと思う時は、状況がよくないことがほとんどでしょう。ところが、さすがにS気味の女神様です。力技とも思える強さで「いい気持ち」を引き寄せる方法を提案します。
苦境に陥った時は、自分をドラマの主人公だと思えば、気持ちが高揚する。
大変な時は、娯楽が特効薬。
いまがツラいと感じるなら、過去のもっとツラい出来事を思い出す。そうすれば、むしろ今は恵まれていることがわかる。
笑ってしまうほど、強引でわかりやすい方法です。しかし、本当に厳しい状況の時の自分をコントロールするためには、とても効果的だと思いました。
直太は教えを実行することで、夢を引き寄せ、やがて引き寄せの女神フォル様から卒業します。そして、最終的に直太は本当に手にいれたかったものを引き寄せることになります。それは何だったのか。
超人気ブログを書籍化した、小説であり引き寄せの法則マニュアルです。読後はポジティブにならざるを得ない力強さがありました。(中山寒稀)
引き寄せの女神様が我が家にやってきたのはマジうれしいけど、なんだかS気味なのが気になる件