single-column_book.php
2015 年 11 月 05 日

現役外資系ヘッドハンターが明かす上位1%のスーパーエリートが実践する27の法則

著者:

斉藤雄伽

出版社:

ぱる出版

ヘッドハンティングと言えば、企業側が求める人材を発掘し、スカウトする転職方法。その対象になるのは、もちろん能力が高いビジネスパーソンです。では、ヘッドハンターが認めるビジネスパーソンとは、どんな人物なのか。

 多くの優秀なビジネスパーソンと対面してきた現役外資系ヘッドハンターである著者が着目したのは、成功者やその予備軍に共通する言動や習慣です。本書では、彼らの「思考」「行動」「品格」に着目し、分析しています。

多くの上級管理職の候補者は、若いころから「経営者の視点」を持っているそうです。

“経営者の視点とは何か。ビジネス全体を俯瞰しながら、企業利益を増やすため、各部門を効率よく稼働させる方法を考えられる視点です。”

経営者の視点を持つためにはするべきことは何か。自分が所属する部署を知り、他部署を知り、クライアントや協力会社を知ること。そのために必要なのは話し、コミュニケーションをとることなのです。結果として会社やビジネスの仕組みが見えてくるそうです。

 

“「社内異動で、希望とは違う部署に配属されることがあるかもしれません。転職などして逃げることも考えられますが、その前に与えられた仕事や職場でできることを精一杯やりきることが大切だと思います」”

実際に著者が対面した中に、こんな方がいたそうです。新卒で入社した会社では海外事業部配属を希望していました。ところが配属になったのは、工場。そこで工場勤務で身につけられることは全て身につけてやろうと決め、積極的に現場を回ったそうです。やがて、その姿勢を買われ、3年目に上司の推薦もあって、念願の海外勤務が叶ったとのこと。本人曰く、工場勤務はパーツの購買から生産、流通過程まで知ることができ、ものづくりの基本を学ぶことができた貴重な体験だったとのこと。

つまり、希望の職場ではなくても貪欲に学び、リーダーとしての視点を身に着けることができるのが、成功者予備軍なのです。

その他にも、「相手を尊重し、大切に接することをモットーとしている」「何事にもアクションが速い」「能力以外の何かが重要な鍵であることを知っている」など、さまざまな成功者予備軍が実践する法則があります。

 成功者やその予備軍といわれる方は、その影に地道に積み上げてきたものがあるとのこと。決してエリートコースを歩いてきた方ばかりではありません。その上にこそ、成功者が持つべき行動や思考が生きると感じました。また、今、恵まれた環境にいなくても、しっかりと積み上げていくことで成功者への道は開くことが可能になるのではないでしょうか。もちろん、それ相応の努力があってこそですが。(中山寒稀)

現役外資系ヘッドハンターが明かす上位1%のスーパーエリートが実践する27の法則