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2015 年 07 月 25 日

毒母の棘 心に棘を刺されたお母さんのための子育て読本

著者:

影宮竜也

出版社:

高陵社書店

「毒母」という言葉はご存知でしょうか。毒になる母、つまり「子供の人生に有害な影響を与える母親」のことです。果たして、毒母に育てられた子供はどうなるのか? この本は、毒親専門カウンセラーで、自らも毒母支配から脱した経験を持つ著者による毒母支配の「負の連鎖」を断ち切るための育児書です。

「どうして子供を素直に褒めることができないのか」

「どうしても子供にイライラをぶつけてしまう」

「子供なんていなくなればいいのに」

自分自身でも受け入れることのできない負の感情が、

どうして湧きあがってしまうのか……

このように、人には言えない子育ての苦悩を抱えているお母さんは、少なくないそうです。この「どうして」の正体は、もしかしたら毒母によって刺された「心の棘(トラウマ)」かもしれません。子供に対する愛情の注ぎ方や接し方は親から学ぶため、無意識に自分も親と同じような子育てをするそうです。

つまり、心に歪みを持った毒母に偏った育てられ方をした子供は、「心の棘」を抱え、心に歪みを持ってしまいます。そのため、その子供が母親になった時、本人の意思とは関係なく、同じように偏った子育てをして、子供の「心の棘」を刺す「毒母」になってしまうことが多いとのこと。

言い方を変えれば、子育ての行き詰まりの原因が毒母によって刺された「心の棘」だった場合、それを見つけて抜くことで、負の連鎖を断ち切り、良い方向に向かうことができるそうです。「子育ての悩みは、子供を変えようとするのではなく、まず自分と向かい合うべき」というのは、とても耳が痛い話です。

しかも、それが「忘れていたい過去」だった場合は、なおさら勇気が必要になります。でも、それを乗り越えられたら、子供だけでなく、お母さん自身が解放され、幸せになることができるのではないかと思える一冊でした。

自分に「心の棘」があることを感じる方はもちろん、子供の心や関わり方がわかりやすく解説されている本なので、子育てに悩むすべてのお父さん、お母さんにおすすめです。(中山寒稀)

毒母の棘 心に棘を刺されたお母さんのための子育て読本